まよっぷ 〜だめぽ人間の独り言〜



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酔歩する男 星界の紋章 Kishin-姫神- 世界は密室でできている。 召喚士マリア
れでぃ・ばと! 蟲と眼球と 99%の誘拐 とらドラ! 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない




  酔歩する男
酔歩する男
素晴らしい。ここまで洗練された時間跳躍は初めてだ。
時間の流れを感知する器官を破壊することで発生する精神のRandom Walk
観測によって決定される波動関数の収束と発散。因果律という名の脳が作り出した幻想。
哲学(物理学?)的要素も含めたこれら設定が楽しすぎ。タイムトラベルの一つの完成形を見たね。

逆にストーリーは単純で簡素なイメージがあるが、
玩具修理者同様の気味悪い文章表現や、結果的に手児奈を中心としていた展開が、
魅力的で形がしっかりとした物語にしてくれた。ラスト落ちが玩具とほぼ一緒なのはどうかと思ったけどw

いやいや、とにかく素晴らしかった。この感動はしばらくは忘れまい。



  星界の紋章
1巻
「ラフィールと呼ぶがよい!」でお馴染み、元祖尊大系ツンデレ・ラフィール王女がヒロインの宇宙SF
どこまでお前はリアルに描きたいんだってぐらいに設定量が異常。もうページの半分ぐらいは背景。
ここまでくると小説として根本的に別物。物語を描いているんじゃないよね、1つの世界を描いてるんだよ。
こうなると面白さもそれら設定に大きく依存してくるわけだが、これがまた地味な設定でね…。

そして作品をストーリー重視で判断する俺にそれが合うわけもなく。前半は怒涛の読み飛ばしですよ。
まともに読んだのは、会話シーンと、後半やっと展開が動き出してからあたりかね。
まあラフィールは可愛いし、全3巻みたいだし、読み続けるとするか。



  Kishin-姫神-
1巻
邪馬台王朝を舞台にした歴史ファンタジー
ファンタジー言っても予言やら転生やらで日巫女が化物じみてるだけだが。あと己貴が魅了持ち。

国や人、戦の描き方もクドすぎずユルすぎずで悪くないはないのだが、そもそもの下地が歴史だからね…。
そこらに大して興味のない俺にとってはなぁ、ってのはある。
まあヒロインの台与がツンデレで可愛いので良いのではないでしょうか。



  世界は密室でできている。
世界は密室でできている。
「でかしたぞ!今年最高にでかしたぞ!」な舞城王太郎氏の作品をまた読んじゃいました。
やっぱりいいなぁ、畳み掛けるような文体が楽しすぎる。なんかミステリとかはもうどうでもいいなw

「あらゆるチャンスを逃さない男」wな友紀夫に、名探偵ルンババ12、クルクルパーな姉とその妹、
今回はどのキャラも個性的というか変人的でオイシかった。
特にラスト、友紀夫が見せた友情とルンババが見せた無力感はたまらんかった。
これもつまりは「密室」ってことなのかねぇ。全体を通してこのテーマを持ち出しているあたりも非常にイイ。



  召喚士マリア
1巻
堕天使に取り憑かれた(?)落ちこぼれ少女の召喚ファンタジー
所々に散りばめられたギャグは笑えたし、深さはないものの世界や召喚の設定も押さえるところ押さえてる。
ゲイ(なんてラノベキャラで初めて見たよw)の堕天使フレイムと主人公マリアの掛け合いもイイ。

伏線が結構あるなぁ思ってたら、なんか後書きで第3期シリーズとか言ってるしw
父親それぞれが主人公で既に11作品も出てたのかよw
てかこの著者・北沢慶氏てかなり作品出してるじゃん。の割には名前全然知らんかったなぁ。

ま、過去はあくまで過去としてしか扱わないみたいだし、コメディ色強めのこの作風は俺には合ってるみたいだし、
別にこっち中断してさかのぼる必要もないんじゃないかな。
この作品だけドラマCD化してるってことは、中でも特に人気ってことだろうし。もしくは時代か…。


2巻
1巻から多少は劣るものの、キャラ主体で面白さは保てていたんじゃないかな。
巻単発のストーリーのせいで、ファンタジーとしての魅力が半減しているのが残念だが、
マリアとアルの関係は進展したっぽいし、新たな仲間ナナの使い方もぷにぷに可愛くて良かった。
あとはもう少し起伏に富んだ展開を希望かね。



  れでぃ・ばと!
1巻
お嬢様執事育成の学園が舞台というのがこの作品の最大の特徴だろうが、
その設定を大して生かせていない。高飛車ドジっ子もキャラクターと言ってしまえばそれで終わりだし。

文章の半分は主人公の独白調で占められるが、面白く書こうと努めつつも平凡を抜け切れていない程度の質。
ましてやロム君やキョンなどの饒舌ぶりに比べるともうね。
それによって語られるドタバタな話も特段面白いものでもないし、後半は読むのが面倒くさくなってしまった。

この作品の危険なところはね、エロゲ原画家のむにゅう氏が挿絵やってることだね。
エロくて萌える絵にハァハァ夢中になってしまい気付きにくいが、キャラはテンプレで魅力薄なんだよな。
いやあ、改めてラノベにおける挿絵の影響力の大きさを実感したね。怖い怖い。



  蟲と眼球とシリーズ
蟲と眼球とテディベア
主人公が肌に合わない。にしても前作狂乱とは大きく雰囲気を変えてきたなぁ。



  99%の誘拐
99%の誘拐
クラインよりこっちのほうが凄いんじゃないか?88年で既に現在のネトゲの発想に至ってるわけだが。
ハイテクを巧みに使った犯罪、ってのではなるほど面白いんだが、どうにも平坦な展開で盛り上がりに欠けるなぁ。

過去を模倣した犯罪、それに秘められた父に対する息子の想い。好きなんだけど単純すぎて弱いかな。
そもそもの内容が犯罪の仕掛けに偏りすぎているってのもあると思う。ちょっと蛇足に感じた。



  とらドラ!
1巻
最近はビックリマークや端的・繰り返しなタイトルが流行っているんでしょうか。
れでぃ・ばと! ぷいぷい! いぬかみっ! バウワウ!(というか成田良悟は全部) とかね。
そんな(?)竜虎相打つ、竹宮ゆゆこ著のすれ違い系ラブコメ。

手乗りタイガー言うからてっきり美鳥の日々みたいな話かと思ってたら、単純にチビで凶暴なだけね。
それにしても主人公を名前で「竜児(ryuzi)」呼んだり、けなして「犬!」呼んだりすると、
どうにも釘な作品が思い浮かんでしまったりするわけだが_| ̄|○

なるほど、確かにこれはゆゆこ作品だ。「どうしようもないこと」ってのを根底のテーマとしているあたりなんか特に。
まあ田村くんと違って、可哀想要素も少ないし(あるにはある)、主人公を始めキャラはかなり気に入ったので。
やっぱメインヒロインの大河は可愛いやね。狙いすぎててあざとさを感じなくもないがw

主要4人が全員鈍感キャラなのは凄いと思ったw
最大は大河の想い人である北村になるんだろうが、ラストの鈍さっぷりはちょっとないだろ…。
続巻を出す、でも1巻という形も示さなきゃならない、という条件の上では仕方のない展開とはいえ、
その告白にまるで気付けないってのは、ちょっと人間的部分の評価にまで影響及ぼす気がする。

まあ、それ以外ではキャラ立てを良くできていると思うし、ところどころに挟まれるギャグは笑えるw
どっかで見たような恋愛の構図も今後の期待感を大きくするし、これはかなり楽しめましたよ。


2巻
ぶりっ子な仮面キャラ亜美登場。てかこの髪型この表情は誰が見たって某急進派の人なんですが…w
とにかくコイツの仮面の厚さっぷりには中盤からイイ意味で痛々しくてしょうがない。
今回のイザコザで竜児にフラグが立ったのだろうか。てか話まだ全然途中なんだよな…。

相変わらずキャラ立ちは素晴らしいんだが、この作品を読むにつけ、俺は一体何に萌えていけばいいのだろう。
竜児と大河がこれからくっ付いていく過程だろうか、現状からその流れって違和感あるなぁ。
亜美にかき混ぜられたせいもあり、どうにもカオスな状態。次巻での収束と軸の提示を期待したい。


3巻
キャラが異様に立ちまくっているものの、扱ってるネタがありきなせいか、なんとも典型的なラブコメになっている。
そして今のところ大河に対しては、萌え以上に「コイツ人としてどうなの?」的嫌悪感を感じていたりいなかったり。
てかかなりの部分でルイズと酷似してるんだよな…、の割に印象悪いけど。とりあえず犬ネタは控えたほうが。

俺的にはこの場合、亜美の方がグッと来るわけだが。一種のギャップ萌えか。
次はみんなで別荘かぁ…。うーん、ありき臭が。せめてメインヒロインである大河に萌えさせてくれっ。



  砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
桜庭一樹氏の青春暗黒ミステリー。俺主眼で各比7:3:0。ミステリってもしかして人魚ネタのこと言ってるのか?
この人の作品はGOSICKで酷い目に会ってたので長らく敬遠しまくっていたのだが、
ひよしの口からこの作品名が出てきたので、話のタネにでも、と読んでみることにした。

これ始めに言うのもなんだけど、挿絵が凄まじくマッチしてないよね。
むー氏の少女絵自体はイイものだと思うんだけど、持つ雰囲気が内容と対極だよ。黒くしたいんだか白くしたいんだか。

風刺交じりの悲しい少女の話、ってことかなぁ。悲壮感もあるにはあるんだけど、それが何故か心地良い。
最初は藻屑のキャラの異色さに戸惑ったが、その真相がだんだんと明るみに出る流れは面白い。
あとは、貴族↓オドオドな引きこもり兄さんと、実弾を求めるなぎさのキャラが個性的で楽しい。
もはや兄は意味不明だけど、なぎさの気持ちは良く分かる、非常に共感できる。俺も一時期はそんな感じだったなぁw