まよっぷ 〜だめぽ人間の独り言〜



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撲殺天使ドクロちゃん 冥王と獣のダンス ROOM NO.1301 ミナミノミナミノ 陰陽ノ京
GOSICK キーリ 戯言シリーズ 占星術殺人事件 きみのためにできること




 撲殺天使ドクロちゃん
1巻
ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪ ということでOVA化もした作品、撲殺天使ドクロちゃんを読んでみた。
先にアニメを見てしまったのでつい比べてしまうというのもあるんだが…大した作品じゃないな。
特別、表現力もないし文章力もないし内容もないし。
評価できるのはギャグのみ、まあ作品の方向性を考えるとそれで十分てのもあるんだが。

読んでて思うんだが、小説である必然性がないんだよな、書かれていることは大雑把な状況描写と会話だけだし。
むしろテンポの良さと独特のまくし立て口調はアニメのほうがずっと生きてくる。
そういう点でOVA化は成功。スタッフにも恵まれたためか、原作よりずっと面白くなっていると今回実感した。

内容には関係ないが、話の区切れごとに差し込まれるミニイラストがイイね。
他作品でこんなのは見たことなかったが、こういう遊びも大切だよなぁ。

1巻で切り。よっぽど暇なら2巻を読むこともあるかよ


2巻
うわぁー、つい読んじゃったよ。なんかツンデレがいるとか噂聞いたのも後押ししてつい読んじゃったよ。
つまんねー、内容ないしギャグも微妙だし萌えもエロもないしー。


撲殺天使ドクロちゃんです
いろんな人集めてドクロちゃん書いてもらってます。俗にトリビュート小説と言うらしい。
書いている側も意識してか、これでもかってぐらいにそれぞれの個性出てるよ。いや面白い。

高橋弥七郎、我らが876タソ、こうやって普段の作品以外を読むことで改めて痛感するが、クドいね。
エスカリボルグを描写するのに乱杭歯だからな。使う単語のいちいちが角ばっているイメージ。
そしてストーリーは無駄に一番凝ってるな。マヨネーズの必然性はいまいちだが、ギャグとして面白く使えていた。

築地俊彦、なんで参加してるのかよく分からない人w 富士見ラブコメの顔がなぜここに?ww
内容は…まあまぶらほと一緒です…いろんな意味で。
敢えて夕菜を盛り込むって考えはアリだと思った。自分の売りってのを良くわきまえているよ。
ただ、その相変わらず陳腐な展開とオチはどうにかならんのか…。マヨネーズも無理がある。

鎌池和馬、この人未だにとある1本なのか。アツさとウザさっていうイメージが先行していたが、
今作に関してはギャグが冴えていたよ。「ちゃん」ネタによる静希ちゃんの変貌っぷりは笑えたwサイレントホープてwww
マヨネーズは唐突さはあるものの、敏感一郎との絡めが面白かったので良し!
鎌池氏のノリの良さとテンションの高さは、こういうギャグのほうがずっと生きてくるんじゃないのか。
とあるはシリアスであういう熱血主人公動かしちゃうからダメだと思うんだよなぁ。

ハセガワケイスケしにバラは雰囲気から絶対に合わないと思って読んでいなかったわけだけど…正解だね。
過度に表現してはいるだろうが、セカイ系チックな詩的文章は俺には楽しめたものではないな。
マヨネーズの使い方はいくらなんでも適当すぎ。

谷川流、今やハルヒ効果で大人気の氏だが、出だしで爆笑w
おかゆ氏が書いた前後の繋がり無視で、全員殺してメタ文章延々と続けて全ボツてwwそらそうだろwww
しかも書き直しは、途中で編集の人や社長・会長が代筆してるしw もう完全に遊んでるな。
マヨネーズは実に基本的な使い方だが好きですよ、エロいし。

水島努、ついにアニメ畑の人まで執筆。アニメ製作者らしい手法と知識が無駄に文章化されてて笑えるww
内容はこれが一番カオスだあね。ドラえもんとかミッキーマウスとか平気で登場させやがるしw
マヨネーズはもう適当ね。てか10年後て辻褄合ってないからw

成田良悟、一昔前のフザけた設定書きやがってます。の割にはギャグとして微妙。マジだとさらに微妙。
マヨネーズはどこにも使ってないというか、ある意味新しい使い方だね。これはこれでアリか。

時雨沢恵一、もう思いつきで書いてるよこれ…。延々と桜君とドクロちゃんの会話が続くだけだし。
マヨネーズはどこにも出てねぇ!



 冥王と獣のダンス
1巻
あのブギーポップシリーズを書く上遠野浩平の1巻完結作品。
終わらない戦争の中で出会った、少年と少女の物語。
出だしは暗い雰囲気で滅入ったが、途中からリスキイ兄妹や夢幻のキャラが作品を彩ってくれた。
特に夢幻がいい味出してる。
主人公に一目ぼれした気持ちを「能力」による攻撃だと曲解したり、一人で妄想して一人で嫉妬したりと、
上っ面とは裏腹の暴走っぷりには笑えた。

ただこれはブギーポップにも言えることなんだが、なんか光るようなものがないんだよなぁ。
オリジナリティがないわけではないんだが、個人的には今ひとつ魅力に欠ける気がする。パンチが足りない。
作者は「奇蹟」をテーマにして作品を書いたみたいだが、それもちょっと俺には分かりづらかった。

でも他の部分での完成度は高いと思う。
世界設定やキャラクター、シナリオとどれもしっかりと作られているように感じた。



 ROOM NO.1301
1巻
ツンデレ萌え目的小説第6弾。のはずなんだが・・・・・・  (;´Д`)…何このラノベ…
(複数の)女の子との交流の中で、恋愛とは何かを主人公・健一が探求する物語。
クラスでも飛びきりに可愛い少女・千夜子から告白された健一、
それに戸惑いを覚えながらの帰り道、ちょっと不思議な少女・綾と出会う。
とここまではなんとまあ普通の話。雰囲気とか激しく気に食わないが普通のラブコメ話

問題はこの後。健一は出会ったその日に綾とヤッてしまう、五回も。
そして罪悪感を持ちつつも千夜子と付き合い、
それを実姉・蛍子に挑発された健一は蛍子を襲い、肉体関係まで持ってしまう。
別に主人公自身はごく普通の高校生のはずなんだが…何この流れ(;´Д`)

てかこれはラブコメじゃねぇ…絶対違ぇ。ラノベとして異色過ぎだろ…。
他にも綾のたがの外れっぷりや、設定の突飛さなど読むに耐えないところがちらほらと。
恋愛」を突き詰めるとこうなるって考え方は分からなくもないが、俺にとってこれらはタブーだ、禁忌だ。

唯一の救いは…ツン一色の蛍子がデレ期に移行しつつあるということか。実姉にしてはかなり上質のツンデレ。
でも無理だ。俺にはこの作品はキツい。せめてエッチというものをもう少し尊重してはくれないか…?
てかあれだよ、これはエロゲで出すべき作品だよ。純愛物にはならなそうだけど。



 ミナミノミナミノ
1巻
イリヤの空、UFOの夏と同じタッグ、秋山瑞人+駒都えーじな作品。
てかあとがきにも書いてあるが、イリヤをバリバリ意識して書いた作品らしい。

実際、実に分かりやすいボーイミーツガール物
不思議な南の島で出会った、少年と不思議な少女の物語。
主人公は浅羽のようなへタレ全開ではないが、それでも独特の個性というのがよく伝わってくるな。
そしてヒロインの敬語口調なのはイリヤと区別するための特徴づけか。

内容としては1巻ラストでやっと物語が始まった、って感じ。
現時点ではなんとも判断しがたいな、まあ今後の展開に期待しましょう。



 陰陽ノ京
1巻
舞台は平安時代、陰陽道を駆使して化け物やら悪者を退治するって話。
空ノ鐘の響く惑星での著者、渡瀬草一郎氏の処女作。まあいわゆる作者買いならぬ作者借りだ。

ストーリーは空鐘ほど複雑になっているわけでもなく、ごく単純な流れはあるんだが、
やはりこの人の文章には、こちらをぐいぐいと引き込んでくる魅力がある。
メインは陰陽術を使った戦いになるのだが、冗長にならずこちらを飽きさせることもなかった。
ただ陰陽術がなんでもありなものになりかけているので、そこら辺の設定を次巻以降しっかりしてくれたらなぁと思う。

驚いたのはヒロインの特徴。まさか実に3人もが尊大口調とは。
メインヒロインの時継に、男装キャラの貴年、柚の木に宿る使鬼神・訃柚。みんな似たような口調w
さすがは時代物と言うべきか。ビバ時代物!ビバ平安京!


2巻
空鐘同様、世界観は結構まじめな雰囲気出してるのに、いきなりツンデレ登場しちゃって笑えるw
時継は尊大系だがツン成分がほとんど見当たらず、少々残念ではあるが、
その代わりとして貴年の破壊力が強大っっ!!男装系ツンデレッ!…新境地ぃぃいいい!!!

やっぱこの作品は安陪晴明のカッコよさに尽きるな。デブでオジンなのになんでこんな魅力あるんだ。
主人公は…相変わらず怖いね。理想家という性格がいつか破綻 or 限界突破しそうでガクブル((((;゚Д゚)))


3巻
やべぇ、今回はすこぶる面白れぇ…・。
保胤の偽善、鷹晃の弱さ、蘇芳の汚れという各々の思いから
人の業、欲、自然という偶然という世界の大きな流れまで、種々のテーマを上手く絡めて描いてるなぁ。

中でも龍神ネタは良かった…ボロボロと泣かさせてもらったよ。
──笛を吹くのも、いいものでしょう── 。・゚・(つД`)・゚・。ううっ…

レギュラーキャラがまた増えたな。清良の兄・兼良に、保憲の息子・光栄。あと晴明の妻・梨花。
梨花の若さは異常だなw 明らかになんか変な術を施してるってw
あとがきを見るとまだ増やすつもりらしいし、段々と空鐘の様相を呈してきたなぁ。

そしてまた萌えキャラが増えてしまった…紗夜姫かわえぇ(*´Д`)
鈍感なアホ鷹晃はいつまでも兄ヅラしてないで彼女の想いに気づいてやれっ


4巻
今回は主人公保胤の友人である清良と、死してもなお彼に恋する少女・蓮のお話。
ストーリーはどっかで聞いたことあるようなものなんだが、
随所における描写や設定の丁寧さってのはさすが渡瀬氏という感じ。
前巻で登場したサブキャラ・兼良や光栄の魅力もビシビシ出ててイイね。

巻末の40ページ以上に渡るイラストストーリーには驚いた。
絵師の酒乃さんはよくまあこれだけの枚数描いたな。
本編と合わせて、訃柚のキャラってのが見えてきた。これはいいな。



 GOSICK
1巻
ツンデレ萌え目的小説第7弾。だが実のところこれは第3弾だったりする。
というのも俺がツンデレラノベを借りようと思い立ち、
当時ツンデレを語る集いinラ板で何度も挙がっていたラノベがルイズ、ROOM、GOSICKの3つだったからだ。
だから一番初めにツンデレ目的で予約したラノベもこれら3冊。
その中でルイズはすぐに借りることが出来たが、後2つは人気なのか予約がかなり入っていて、
今日になってやっとGOSICKを借りれることに至ったわけ。

結果長い間待ったことになり、自然と期待感も高まってしまっているわけで。
まず表紙と最初の数ページから、ヒロインのヴィクトリカがロリで尊大口調ということが判明。俺のドストライク。
これはキタゾ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!! と思いつつ読み進めていくが…
45ページあたりでもはや読むに耐えなくなった。

なにこれ、萌えとかそれ以前の問題、小説として終わってる。
ありえないほどの稚拙なミステリねた、違和感不自然感あふれまくりの展開、白けまくりのストーリー。
あんまこういうこと言うのもどうかと思うが、Amazonでこの小説に5つ星付けてる香具師はどういう神経してるんだ?

いや、ホントこういうこと書くべきじゃないんだがな。でも言いたいもんは言いたいし。
萌えも取ってつけたようなものでしかない。デレまでの過程が全くない、適当すぎる。

評価できるのは絵がイイことぐらいか。俺の場合、絵に騙されたならぬツンデレに騙されたな。



 キーリ
1巻
タイトルはよく耳にしてたんだが、ありきたりっぽいなぁ、ってので避けていたラノベ。
でもまあ、やっぱ評価するのは読んでからにしないと。
電撃文庫の最後のページ「電撃小説大賞」の宣伝文に同タイトルが紹介されていたのも読んだ一因。

霊の見える少女・キーリと不死人・ハーヴェイが荒野を旅する物語。
その旅を通して少女は様々の亡霊との出会いや別れを経験していく、という感じ。

感想としては…これほどまでに泣いた、つまりは感動したラノベは初めて。
話自体はそう珍しいものでもないのかもしれない、ただその中で交わされるキーリとハーヴェイのやり取りはヤバい。
不器用で切なくて優しくてあたたかくて。読んでてどうしようもない気持ちになる。
ここまで没頭するのはシャナ以来。ツボった、完全に急所だ。

ヒロインのキーリがまたイイ。
どこにでもいそうで、「死んじゃえ」「ざまあみろ」等の発言は他に類を見ない個性さに溢れており、非常に可愛い。
ハーヴェイもやたらカッコいい。
姿性格から鍵系主人公を連想してしまうあたりがエロゲーマーの悲しい性ではあるが。

いやあ、マジでこのラノベ読めてよかった。逃したら激しく後悔するところだったぜ。


こうやってラノベをごりごり読んでいるわけだが、借りて読んだなかでは
萌え面はルイズ、戦闘面は9S、ストーリー面は空鐘、そして叙情面はキーリ
というのが現時点での大別トップって感じかな。


2巻
1巻の時点である意味完結している作品なので、
後付けっぽくなってしまった2巻にはちょっと物足りなさを感じたというのが正直なところ。
まあそれでも前巻同様、読んだらやさしい気持ちになること請け合い。

相変わらずハーヴェイは不器用だなぁ、もうこれでもかってぐらい。そしてキーリは可愛い。
下手に伏線を残さずに、しっかりと1冊で話を完結させているあたりにも好感が持てる。
モグラの話はマジ泣けた。モグラせつないよモグラ。
最後の人形が砂に埋もれるシーンもいいなぁ…こういう描写はツボだ。


3巻
巻が進むにつれ、俺的泣き所が少なくなっている気がするが、ハーヴェイがやたら積極的になっているので良し。
キーリを抱き寄せたり、守る宣言をしたりと1巻では考えられなかった行動に萌え。
マンネリ化させずに次々と新しい展開を繰り広げるあたりも次巻への期待感を持たせてくれる。
実際、かなり新展開。今後どうなるのか次巻を楽しみにしよう。


4巻
巻を進めるごとに微妙になっていく作品だ…。3巻で別れたばっかなのにもう再会かよ。
幽霊ネタやキーリとハーヴェイのやりとりにはどうにもマンネリ感が拭えないし、
キーリが成長したせいで、少女と青年の旅という気に入っていた構図が崩れつつあるし。

もう読み切ってしまおうかとも思ったんだが、なんか8巻当たりでちゃんと完結させるっぽい。
ハーヴェイの生き方とか、キーリの想いとか、そこらへんの決着書くっぽいから、読み続けておくかなぁ。



 戯言シリーズ
1巻
戯言シリーズ第1巻、クビキリサイクルを読了。
著者はオタ界では何かと有名な(?)西尾維新
ラノベ板では良く見かける名前で、実際この本、2002年出版にも関わらず予約数16という人気っぷりだった。
(練馬図書館の大抵のラノベは、3年も前のならば予約数は多くても2、3件程度)

手にして初めて知ったのだがこのラノベ、どうやら推理物であるらしく。
12人を閉じ込めた孤島で起きた、密室首切り殺人の謎に挑む、みたいな話。
さすがラノベというべきか、無駄に女性キャラが多い。
萌え描写はないがやはりキャラクター主体で描かれている傾向が強い。
強い割には大した魅力がないのが痛い。どちらかというと意味が分からないようなヤツが多い。

肝心要のミステリーネタだが…これは物足りないというか、つまらないなぁ。
読んでる途中で(と言ってもかなり後半でだが)、推理物苦手な俺がトリックに気づいてしまった。
まあ気づいたこと自体はいいんだよ、問題はそれに大した驚きを持てなかったこと。
「なるほど!」とか「やられた〜!」とか、そういう気持ちが…湧き上がってこない。
それどころか、「それはアリなのか?」とか「なんか力技…というか反則だろ」とか思えるようなネタがちらほらと。

こうやって振り返ってみると…なんか何も俺の中に残ってないな。「あっそ」って感じ。
すげぇ空虚な時間を過ごした気がする。

これはちょっと厳しいわな。そしてやっぱ巷の評価なんて参考にしても信用はすべきではないな、と再認。



  占星術殺人事件
占星術殺人事件
たまにはラノベ以外の小説も読もう企画第一弾、YZ君オススメ推理小説・占星術殺人事件
その名の通り最近は軽い小説ばっか読んでいたので、
500弱のページ数とファンタジーも萌えもない硬めの内容にはなんか新鮮味を感じたり。

内容は真っ当な推理物…と思いきや40年も前に起きた未解決事件を掘り返すという変わったスタイル。
そのせいか前半は家の中に篭って、登場人物2人で延々と語り合ってたりw
だが今思えば冗長になりがちな時間経過による展開をすっ飛ばして、
純粋に推理の材料のみを提示するための手段だったのかなぁ、とも思う。

概要としては、ある一家を狙った猟奇連続殺人事件が起きた、
どの登場人物にも犯行は絶対に不可能であり、犯人が謎のまま迷宮入りとなってしまう。
それから40年経った現在、ある占星術師に舞い込んだ手記をきっかけに事件の真相が解き明かされてゆく。てな。

この話の要は第三の事件・アゾート殺人のトリックの謎にあると言っていいだろう。
登場人物のアリバイ、相関関係などから、犯人はコイツじゃね?というなんとなくな目星は付けられるのだが、
その殺人トリックの仕組みがさっぱり分からない。
加えて後半から急に登場人物が増えてしまうため、材料の多さに手の付けられない状態になってしまった。

んでラストの新幹線での御手洗の「何しろ魔法だからね」という台詞を読んだときに……… Σヽ(゚Д゚; )ノ !!!
いやあ、もう笑いに笑ったね、トリックの面白さとそれに全く気づけなかった自分を。まんまとやられたよ。
これは感動だなぁ。このトリックを物凄く誰かに話したい気分になる。

逆にそれ以外の部分はどうにも甘いように感じる。
密室のトリックは肩透かしだなぁ、所詮密室殺人は不可能だから前提を疑うしかないということか…。
石岡の京都での奮闘も蛇足になっているあたりが気に食わない。
あれじゃ読者をただ混乱させてるだけだもんなぁ。著者も言ってるが京都駅から直行で良かったのでは?

躁鬱っぽい御手洗のキャラはいいねぇ。やっぱり頭のいい人にはこういう変人が多いのか。
ホームズを馬鹿にしまくってるあたりは笑えたw

まあ総評としては非常に面白かった。
ただこれは推理物全般に言えることなんだが、結局ラストに至る謎解きが全てなんだよな。
小説の内容の大半はただの下準備でしかなく、自分で推理をしなければそれ自体には面白みも何もない。
言い方を変えるなら自分である程度推理できなければ、その小説はラストの謎解き以外楽しめないと思うのだよねぇ。
自分の頭が弱いにしろ、内容が難しすぎるにしろね。

まあその最後の驚きのために長々と読むってのもアリなんだろうが、俺は小説全体を楽しみたいわけで。
そう考えると推理が苦手な人間としては
その過程がいかに推理以外の要素でいかに面白くなっているかってのが大切になるのかなぁ。
そうでないと実際息切れしちゃうと思うんだよね。

そういう点では御手洗のキャラは作品を上手く支えていた。
でも逆に推理に特化したこの話では、展開を楽しみづらいというのも事実。
ここらへんの度合いが中々難しいところだ。



  きみのためにできること
きみのためにできること
たまにはラノベ以外の小説も読もう企画第二弾、Wayaオススメ小説・きみのためにできること
なにやら既に映画化もした作品だそうで。
幼馴染と熟女と自分の夢という3択に心揺れ動く青年の物語w

序盤はまったり過ぎて寝そうだったが、女優・鏡耀子が恋路に絡んでくるあたりから中々面白い展開に。
てっきり君望(もしくは昼ドラ)のような嫉妬バトルになるのかと思いきや、最後にはやたらホンワカ。
なるほど、おっぴろげでもないが、隠していて深いわけでもない。
作品全体からただにじみ出るような優しさやあたたかさがあるなぁ、って感じ。

心の揺れ動きを通してリアルな人間を描けてるとは思うのだが、
リアルすぎて魅力が感じられなかったのが残念。これは非現実な物ばっか読んでる俺が悪い。
やはり心にグッとくるものがないんだよねぇ。
この著者って人の心の書き方は綺麗だと思うんだけど、ただそれだけって感じもする。

作品のテーマからは離れてしまう気がするが、どうにも主人公の考え方には賛同しかねるな。
単純(過ぎ)に言えば、彼女に不倫を許容させてしまうわけで。極論、主人公のエゴでしかないもんな。
純愛キラーのあさいらむとしては、どんな理由でさえこの結末は納得がいかないねぇ。

ちょっと思ったんだがこの小説、気のせいか場景描写が多すぎではないだろうか。
特に綺麗なものや鮮やかな色の描写が目に付く。観光旅行の日記じゃないんだから。
せめてその描写自体にもっと意味を持たせてくれるといいんだが…そんな感じでもないし。
まあこういう雰囲気作りが好きって人が多いのだろうね。

総評としては…面白いんだろうが、作品にある程度しか入り込めなかったなぁ。
自分自身に2次元が染み付きすぎているのをちょっと感じた。
そもそも読む前から偏見持っちゃう始末だからな、ホントどうしようもない。